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2011/5/29の日記:花いっぱい音楽祭 2011

「花いっぱい音楽祭 2011 〜ウィーンからの贈り物 音楽の花束」を聴いてきた。せきが足を運んだのは「花いっぱい音楽祭 2008 〜ボンジョルノ イタリア」以来。


会場入りしたのは開演15分ほど前。当日ずっと雨だったが、客席は大入り満員で座り場所を探すのに少々時間がかかった。入口でプログラムのパンフレットと一緒に花の種を配っていた。

14時開演の5分前、ナビゲーターの藤井芳氏が登場。片野大輔氏のチェロ独奏をバックに、一同で東日本大震災被災者に対する黙祷をした。震災があって間もないのに今回の音楽祭をやっていいのかどうか論議されたという話も出たとのこと。

1. ウィーンの歌声

長岡少年少女合唱団のステージ。もともと5月11日のウィーン少年合唱団の長岡公演で共演する予定があり、事前告知ポスターには「ウィーン少年合唱団との共演の熱さめず」というキャッチコピーがついていた。だが東日本大震災のためにウィーン少年合唱団の来日ツアーが丸ごと中止になり、ステージの趣意が若干変わったようだ。

曲目は「ラデツキー行進曲」「野ばら」「山の音楽家」「山のごちそう」「エーデルワイス」「トリッチ トラッチ ポルカ」。3曲目からジュニアが加わる。しっかりした演奏であった。

2. 古き良きウィーン

チェンバロ奏者・八百板正己氏のプロデュースによるモーツァルトステージ。

1曲目「メヌエット ヘ長調 KV2」は八百板氏の独奏、2曲目「連弾のためのソナタ ニ長調 KV381 より第3楽章」は飯田万里子氏との連弾。残り2曲「聖なるマリア 神の御母よ KV273」「アヴェ・ヴェルム・コルプス KV618」は八百板氏の指揮で、弦楽小アンサンブルと、ヴォーカルアンサンブル・ルミネによる合唱と、飯田氏のチェンバロが共演した。音楽祭に重みと渋さを加えたステージだったと思う。

3. モーツァルトとともに

国立音大教授でもあるヴァイオリン奏者・大関博明氏が、金子陽子氏のピアノとの共演により「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調 KV379」全曲を演奏。楽章間で拍手が入ったのが残念。

大関氏は森民夫長岡市長とご学友で、森市長は毎年この音楽祭に来場しておられたが今年は東京で催された東日本大震災復興の会議とバッティングしたとのことで不在という紹介があった。

休憩(15分間)

ロビーに外出。戻って座っていたら、客席に入ろうとするtek310氏に会って挨拶。彼はヴォーカルアンサンブル・ルミネのメンバーでもあるのだ。

次のステージが始まる前、藤井ナビゲーターが「本題とは無関係ですが『第三の男』という映画がありまして」とのたまいだした。怪訝に思っていたら、音楽祭のプロデューサーを務めるギター奏者・畠山徳雄氏が入ってきて、映画「第三の男」のテーマ曲を弾きだした。あとで漏れ聞いたところによると、森市長御臨席の際に恒例である「ハレルヤ」コーラスが今年は市長不在でなしとなってしまったため、その代わりに発案されたものなのだそうで。座興としては面白かったが、観客の中には唖然とした人もいらしたのではなかろうか。

4. オペレッタを楽しもう

オペレッタ「こうもり」を1時間弱に短縮しての上演。舞台装置はソファーのみ。登場人物は、アイゼンシュタイン男爵(演:長谷川徹氏)、妻ロザリンデ(演:五十嵐郊味氏)、フランク刑務所長(演:小竹正氏)、アルフレード(演:五十嵐武氏)、ファルケ博士(演:品田広希氏)、家政婦アデーレ(演:佐藤晶子氏)の6名で、その他のオリジナル版登場人物は存在そのものがカットされていた。

話の展開もだいぶ手が加えられていた。たとえば、「こうもり」の由来やファルケ博士が「こうもりの復讐」をたくらんでいることは、オリジナルでは舞踏会が始まった2幕で明かされるが、今回は冒頭、アイゼンシュタイン家のくだりに入る前に導入として語られた。他にも端折られたくだりが多かったが、大半は藤井ナビゲーターのナレーションで補われたし、指揮者の星野勝彦氏による解説文にも記されていた。ただそれでも説明不足の箇所が残った感は否めない。特に気になったのは、ロザリンデが仮面舞踏会で夫をだましたくだり。オリジナルでは、仮面舞踏会にやってきたロザリンデが、夫やアデーレが自分に嘘をついて仮面舞踏会に参加していることに気づいて立腹し、夫をとっちめようと思う描写があるが、今回はこのへんに全く言及されなかったため、懐中時計を奪ったのが当初からの故意かどうか分かりづらかった。

キャストの皆様も、村山薫氏のピアノも、花いっぱい音楽祭管弦楽団も、オペレッタの楽しさを十全に伝えてくださったと思う。

5. フィナーレ

第1ステージの冒頭で演奏された「ラデツキー行進曲」を再び。ただし第1ステージではピアノと児童合唱だったが、今回は管弦楽と歌い手全員で。

「こうもり」は12月31日の出来事を描く定番レパートリー、「ラデツキー行進曲」は1月1日のウィーンフィルニューイヤーコンサートでお馴染みの曲。大晦日と元日を一つの演奏会で連続させようという趣向がプログラム構成に込められていたとのことであった。


中越大震災をきっかけに始まった音楽祭。今回は福島県からの避難者が聴きに来たという紹介があり、ロビーで義捐金の募集がなされた。この音楽祭を、中越大震災、中越沖地震、東日本大地震などの体験をわが心に刻み続けるきっかけの一つにしたい。

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