上越教育大学混声合唱団第30回定期演奏会を聴きに出かけてきた。OBOGには数名ほど存じ上げている人がいるのだが、団として演奏を聴くのは初めて。会場のリージョンプラザ上越コンサートホールもお初。
出演者・スタッフ、来場者の皆様、お疲れ様でした。
開演16時半ということで、14時半に家を出発し、高速道で久々の上越市へ。16時ちょっと過ぎに会場へ到着。駐車場を探すのに難儀し、少し離れた上越観光物産センター前に車を置いた。
新潟大学医学部合唱団第77回演奏会のとき同様、えちごコラリアーズ「ホワイトデーコンサート2013」チラシを事前に送っていたのだが、ちゃんと挟み込んでもらえて一安心。
場内は大入満員。12月15日の新潟日報朝刊に紹介記事が載った影響もあるのだろう。客席473席のうち、空いていたのは数えるほどで、休憩中に係員が「前に詰めてください」「ここ空いてますよ」などと誘導していた。
パンフレットと歌詞カードは別刷り。歌詞カードにJASRACの許諾コードが記されていたのは素晴らしい(本来は当たり前なのだが……)。
緞帳が開いたら、第1ステージのフォーメーションで団員が並んでいた。その状態でアナウンスが流れたが、曲目タイトルや出演者名でなく、演目内容を紹介するスピーチも影アナウンサーさんがしゃべっていたのは珍しい。
第1ステージ
- 混声合唱とピアノのための「ひとつの歌にも」
- 作詩:谷川俊太郎/作曲:石若雅弥
指揮:山中ひかる(学生)/ピアノ:石川愛美(学生)
石若作品の実演はたぶん初体験。合唱団の個性と作曲者の持ち味との相乗効果により、たっぷり歌っていながらも若いというか瑞々しいというかの印象。
このステージのあと、5分のインターミッションを挟み、第2ステージ前に祝電披露がなされた。
第2ステージ
- 赤鼻のトナカイ
- 作詞・作曲:Johnny Marks/日本語訳詞:新田宣夫/編曲:今村康
指揮:山中ひかる(学生:以下も同じ)/ピアノ:石川愛美(学生:以下も同じ) - 恋人がサンタクロース
- 作詞・作曲:松任谷由実/編曲:今村康
- Joy To The World
- 作詞:Isaac Watts/作曲:George F. Handel/編曲:Alice Parker & Robert Shaw
演出付きステージ。3篇のショートストーリーを載せた絵本を読むという形での進行。演奏はきちんとしていた。
ひとつ気になったのは、寸劇と歌の間に毎回暗転を挟んでいたこと。並び替えの都合ということは分かるけど、暗転中は何もないため、そこだけ間延びしたような感じになってしまう。
第3ステージ
- 合唱のためのシアターピース「食卓一期一会 ——今日、何を食べましたか——」
- 作詩:長田弘/作曲:信長貴富
指揮:吉沢友里恵(学生)/ピアノ:市橋彩(学生)
本来は全10曲のところ「序章」「包丁のつかいかた」「食感のオノマトペ」「ポトフのつくりかた」「戦争がくれなかったもの」「終章 —食べもののなかには—」の6曲だけによるステージ。ただし抜粋演奏であることは明示されておらず。
演奏もしっかりしていたし、動きも自然。暗転を使わずともステージを引っ張れるのはさすが。
第4ステージ:第30回記念OBOG合同ステージ
- 混声合唱とピアノのための「歌はどこから」
- 作詩:みなづきみのり/作曲:大田桜子/委嘱:池田規久雄
指揮:仁階堂孝(4期OB)/ピアノ:石川潤(新潟大学学生)
楽曲そのものの魅力と煽るようなタクトが相まって、熱演、力演であった。作曲者・委嘱者もいらしており、初演終了後ステージに呼ばれて紹介された。
ステージ前に仁階堂氏のスピーチ。楽曲誕生経緯とか、曲間の拍手はやめてほしいというお願い(第3ステージまでは毎回拍手が出ていた)とか。
このステージは新作委嘱初演。ただ諸事情により、池田規久雄氏による委嘱という形となった。歌うことがテーマなのは信長氏の出世作「新しい歌」を想起させるが、あちらに比べると合唱組曲としての一体感が前面に出されたような作品。オーソドックスで垣根が低く、いろんな団に愛唱されるのではなかろうか。
ちなみに、みなづき氏のサイトを見ると、この組曲のために書き下ろされた詩は、実際に演奏・出版された4篇のほかに「雪解け」という詩もあった模様。
仁階堂氏のアンコールは、川崎智徳氏(6期OBとしてステージに立っていた)が今回のために書き下ろした無伴奏曲「はるよこい」。矢川澄子氏の詩集「はる なつ あき ふゆ」に収録されている、「はるよこい」をお題にしたあいうえお作文ふうの詩がテキスト。
学生指揮者アンコールは、上越教育大学混声合唱団で愛唱されているという、谷川俊太郎作詩・尾形敏幸作曲「シャンパン」。
ロビーでは、音楽之友社から発売されたばかりの『歌はどこから』出版譜販売コーナーがあり、池田氏が売り子よろしく「『歌はどこから』楽譜が売ってまーす!」などと声を張り上げておられた。せきも1冊購入。
帰りは下道で家路につく。曽地峠から先は雪道であった。どうも暗くなってから雪が降ったようだ。
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