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2015/03/08の日記:越の国室内合唱団 VOX ORATTA 第1回演奏会

越の国室内合唱団 VOX ORATTA 第1回演奏会」を聴きに、長岡リリックホールのコンサートホールへ出かけてきた。

出演者・スタッフ・来場者の皆様、お疲れ様でした。堪能いたしました。


この団体が単独で演奏会を持つのは初だが、昨年3月に新潟県立長岡向陵高等学校合唱部とのジョイントという形で「花*花コンサート」という演奏会を開いている。

全体として調和しつつ、一人一人のびのびした部分も十二分に保たれているのが印象的な団である。


会場到着は、開場時刻である13時半の数分前。数日前の新潟日報で取り上げられたりテレビ新潟で宣伝したりなどの影響か、既に大行列。

せきはまずフロントに行き、チケットの代金支払いと受け取り。新潟ユース合唱団の実行委員仲間であったメンバーの伊月さんから1月末に御案内をいただき、当日預かりで手配をお願いしていたものである。

出演者および関係者直筆のメッセージが顔写真付きでボードに張り出されていたのも昨年同様。


第1ステージ:合唱のための6つのソング『ワクワク』
作詩:谷川俊太郎/作曲:信長貴富
指揮:仁階堂孝/ピアノ:石川潤
  1. ほほえみ
  2. ひとりぼっち
  3. 歩くだけ
  4. 風のマーチ
  5. ワクワク

『新しい歌』『かなしみはあたらしい』などの系統にある曲の、シアターピース形式による上演。終曲だけ先行して昨年のリリックコーラスフェスティバルで演奏したときも演出つきだったっけ。

暗転していた舞台が明転すると黒ずくめの歌い手が登場し、曲に合わせて動き回る。なのに声もアンサンブルも乱れないのはさすが。「ひとりぼっち」は男声合唱、「歩くだけ」は女声合唱で、この曲の演奏中、歌っていないパートは袖にはけ、再登場したときは白服に着替えていた。

近年この団が前面に出しているエンタテインメント性が最も発揮されたステージだったと思う。

余談ながら、第2曲を聴いていて違うメロディが頭の中に流れだし「あれ、この詩って他の人が作曲してたよなあ。どなただっけか」と個人的にモヤモヤしてしまった。答えが松下耕氏と分かったのが4曲目の途中。

第2ステージ:アカペラステージ 〜祈り〜
指揮:仁階堂孝
  • Ave Maris Stella
    (作曲:佐藤賢太郎)
  • 夢の奥で
    (作詩:和合亮一/作曲:高嶋みどり)
  • 『廃墟から』より 第三章 葬送のウムイ
    (沖縄の伝承詩/作曲:信長貴富)

1曲目と2曲目の間で指揮者の仁階堂氏が、2曲目と3曲目の間で団長さんがマイクを持ってスピーチした。それによると、このステージの選曲には「VOX ORATTAのあゆみ」というサブテーマがあったようだ。

1曲目は団創立初期のレパートリー。せきが2012年2月に練習にお邪魔したとき取り組んでいて、楽譜を渡され初見で一緒に歌わせていただいたことを懐かしく思い出す。あのときに比べるとアンサンブルの線が太くなったような。

2曲目は初めて聴く。仁階堂氏が他の団体で初演した曲。演奏は爽やかにして瑞々しく、団と曲の相性のよさをとても感じた。

3曲目は昨年の全日本合唱コンクールで関東大会まで進出したときの自由曲。楽曲のカラーと相まって、熱演。

第3ステージ:新潟県立長岡向陵高等学校合唱部・OG
指揮:田辺美栄子
  • 無伴奏女声合唱による日本名歌集『ノスタルジア』より 朧月夜
    (作詩:高野辰之/作曲:岡野貞一/編曲:信長貴富)
  • 無伴奏女声(同声)合唱のための『七つの子ども歌』より あんたがたどこさ
    (わらべうた/編曲:信長貴富)
  • 夢みたものは……
    (作詩:立原道造/作曲:木下牧子)

現役部員5名にOGが6名加わっての演奏。OGの中には東京から駆けつけた出演者もいたとのこと。

3曲とも清潔ながらも、サウンドの表情が曲ごとに変わるのが見事。

現役部員2名が最初にしたステージ紹介のスピーチは息ぴったり。

第4ステージ:混声合唱による『東北地方の三つの盆唄』
編曲:信長貴富/演出:しままなぶ
指揮:仁階堂孝/ピアノ:石川潤/打楽器:菅野梓・吉岡理菜
  1. 相馬盆唄(福島県民謡)
  2. 西馬音内盆唄(秋田県民謡)
  3. さんさ踊唄(岩手県民謡)

VOX ORATTAと長岡向陵高等学校合唱部の合同で、シアターピース形式により上演。歌い手・打楽器奏者・ピアニストは色とりどりの浴衣、指揮者は羽織の和装、譜めくりを務めた田辺教諭ひとり洋服といういでたち。くるくるとフォーメーションを変えつつ、盆踊りよろしく踊りつつの演奏。息をつかせぬパフォーマンスに目を見張りつづけ、十数分のステージはあっという間であった。

これは編曲と称しているが、ピアノが限りなく異物に近いポジションで共演するあたりは作曲の要素が濃いように思う。東北民謡という素材が東日本大震災を念頭に選ばれたことを踏まえると、ピアノは彼岸(あの世)にある死者を象徴する存在なのかもしれないと考えつつ聴いた。

アンコールとして「花*花コンサート」で演奏された信長氏作曲『不完全な死体』より第4曲「歌曲」を歌い、終演。


来場者は客席の7割ぐらいであったろうか。

今回は市外の方を大勢見かけた。えちごコラリアーズの皆さん(この演奏会に合わせ、長岡市内で練習をやったそうな)とか、三条市音楽協会関係者(仁階堂氏を招いて『月光とピエロ』を演奏したつながりかな)とか、敬和学園高校混声合唱部および荒木京子教諭とか、一週間ほど前に「第5回新潟大学合唱団現役生・OBOG合同演奏会」OBステージを指揮した福島県在住の星くんとか。

出演者には何人か知人がいるが、今回ご挨拶したのは団長さん(当時。この演奏会を最後に代替わりしたとのこと←2015年3月9日加筆)お一人。お話しするのは3年前に練習に伺ったとき以来だったような。


ロビーでは、出版されたばかりの『ワクワク』『東北地方の三つの盆唄』楽譜即売コーナーが設けられた。そう、今回はどちらも出版初演なのである。「花*花コンサート」のときも同じ楽譜販売企画があったものの手元不如意で断念したが、今回は1冊ずつ購入。

さらに終演後は作曲者によるサイン会が行われ、せきも列に混じった。作曲者から出版譜にサインをいただいたのは、多田武彦氏の『ソネット集』以来。


そういえば、今回のプログラムは邦人作品だけだったんですね。全ステージに信長作品が組み込まれているのも特徴的だし、ORATTAさんが演奏したのがここ10年以内に書かれた曲ばかりというのも興味深いところ。

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