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組曲「吹雪の街を」考 (9) V. 夜の霰

組曲の中では唯一、女のにおいが全くしない楽章です。荒ぶる自然を描くことにより、『夏になれば』とは違うアプローチで、それまでの楽章から空気を変える効果を狙ったものでしょう。
1997年度・第50回全日本合唱コンクールの課題曲M3として選定されたことがあるので、20代後半以降でコンクールに興味を持つ合唱人には、他の楽章より馴染みがあるかもしれません。
8分の6拍子には、とうとうと流れるような雰囲気の歌が多いというイメージがあります。有名どころでは、連作交響詩『わが祖国』第2曲『Vltava』の第1主題(「モルダウ」の名で独唱や合唱に編曲されているアレ)、『早春賦』『仰げば尊し』『みかんの花咲く丘』などなど。合唱曲だと、新実徳英作曲『鳥が』とか、荻久保和明作曲『IN TERRA PAX』(組曲の表題曲)とか。
でもこの『夜の霰』は、流れるような雰囲気とは異質な曲想。作曲家によっては3連符を多用したノーマルな2拍子として記譜する人もいそうです。
組曲全体を通して半音進行が多用されていることは別の項目でも指摘していますが、その傾向がもっとも分かりやすいのがこの曲目です。いきなりG4(一点ト音)から始まるTen. Iの歌いだしとか、Bari.・Bas.「がいとうのひだにひだに」とか、内声パートが2連符で主旋律を歌うくだりでのBas.とか。
セブンスやディミニッシュの和音が多いのでハモった快感は味わいにくいですが、フォルテ系のダイナミクスが中心ですし、音域もやや高めなので、「声を出した」という原始的な感覚は強い楽章のように思います。
—— 組曲「吹雪の街を」考の目次へ ——

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