blog.合唱アンサンブル.com

せきと申します。ウェブサイト「合唱アンサンブル.com」を動かしております。

ステージ出演予定などは告知カテゴリをご覧ください。

春だ! ジャンプだ! 合唱だ!

2009年度NHK学校音楽コンクールの課題曲をお披露目する番組「春だ! ジャンプだ! 合唱だ! ——Nコン2009開幕!——」を、ようやく昨日5/09の再々放送で、家でデスクワークをしながら見ました。

番組最後に、先月オンエアが終わった課題曲解説番組の宣伝をそのまま流していたのは、さすがにまずいと思いました。


小学校の部の課題曲が2曲から選ぶ方式になった理由について知らずにいたままでしたが、オンエアで説明があったのですね。
経緯を記しておくと、作詩者の覚氏がA案・B案みたいな感じで詩を2つ書いて持っていったところ、作曲者の千住氏が「どちらも素晴らしい詩だから両方に曲をつけよう」ということになり、2曲ができたということだそうです。で、キャラクターが異なる歌なので、歌い手の個性に合うほうを選んでもらおうということでああなったと。
「ここからいちばん とおいところ」と「夢の太陽」は、将来もしかしたら兄弟姉妹にあたる曲が書き足されて組曲にまとめられるのではないかという予感がしました。


中学校の部の課題曲や、いきものがかりの説明については、『いきものがかりの合唱部にエール!』と重複する映像がありました。

鷹羽氏によるアレンジは、原曲の持ち味を最大限に生かしつつ(合唱として歌われることを想定して書かれたものである点を差し引いても)合唱曲としての演奏効果も遺憾なく発揮される見事なものだと思います。ポップスの合唱編曲って往々にしてダサさや野暮ったさが付きまとってしまうんですが、昨年の「手紙」も今年の「YELL」もそういう劣化が感じられない。


高校の部の課題曲は、あの詩に寄り添って作曲するとああいう曲になるんだなと思いました。池辺晋一郎氏や多田武彦氏らが「詩の流れや場面転換に沿って音楽を切り替える」みたいな発言を時折しますが、その具体例ですね。

詩そのものは1990年代のガールポップやバンドにありそうな感じで、ポップスやロックとしてなら終始アップテンポに作曲するアーティストがいても不思議はないかな。

せきは大島ミチル氏を「Shalion」(昔フジテレビ系列で放映していた「ワーズワースの庭で」「ワーズワースの冒険」の主題歌)で知ったので、異国情緒を感じさせる作風という印象を抱いていました。男声合唱界に足を踏み入れてから聴いた「御誦」や「パパラギ」は、その印象を裏打ちする要素が多いように思います。もっとも、1990年代あたりから劇音楽を積極的に手がけるようになってからの大島作品はここまでに書いた印象とは異なる方向に展開していて、「あの空へ 〜青のジャンプ〜」も異国情緒は皆無です。むしろ劇音楽作家ならではの引き出しの多さが感じられます。


小学校の部の課題曲選択制といい、高校の部の課題曲でアドリブのスキャットやボディパーカッションが取り入れられたことといい、歌い手の個性・自発性を引き出そうとする傾向が感じられます。おそらくは、昨年の中学校の部の参考演奏で、楽譜にない手拍子(この手拍子は、作者によるセルフカバーでも若干リズムを変えた形で反映された)を指揮者・雨森文也氏が付け足したことが影響しているのでしょう。いずれ、柴田南雄氏の「追分節考」「北越戯譜」や高橋悠治氏の合唱作品群みたいに、楽節の断片がバラバラに提示された形の譜面から歌い手が自由に音楽を組み立てるようなものが課題曲になることがあるのかもしれないですね。


アドリブといえばで蛇足ですが、「御誦」には、ピアノとパーカッションがアドリブで応酬しあうインプロビゼーション部分が、作曲後の改訂で挿入されたはずです。せき自身は演奏経験がなく(立教大學グリークラブOB男声合唱団がOB六連で演奏したとき、せきは客席で聴いておりました。OB男声と疎遠になっていたため練習には全く参加せず)譜面を見たことしかないので詳細は記憶にありませんが。

コメントする

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.


    ケータイ利用者さまへ

    当ブログは携帯電話から直接アクセスできます。コメントも可能です。

    なお、アクセントやウムラウトが付いたアルファベットや「髙(ハシゴ高)」などの文字を正しく表示できない携帯電話端末が存在するので、そういう文字は代替表記しています。

One in a Million Theme by WordPress theme