blog.合唱アンサンブル.com

せきと申します。ウェブサイト「合唱アンサンブル.com」を動かしております。

ステージ出演予定などは告知カテゴリをご覧ください。

「未来へ響け! 復興のハーモニー」を読む

当ブログで読書記録を書くのは初めてですね。

「未来へ響け! 復興のハーモニー」なる本を読みました。日本国内の合唱界で「合唱王国」とも称される福島県の合唱事情をまとめたムック誌です。定価1,000円。


発行は2013年12月2日付、ちょうど2か月前。版元の株式会社 財界21は「財界ふくしま」という月刊誌を出している会社です。店頭小売は福島県内だけのようですが、Amazon.co.jpでも取り扱いがあるのでそちらで購入しました。(余談ながら、普段ネット通販にパナムジカや楽天ブックスを使っているせきは、今回のためにAmazon.co.jpにアカウント登録しました)


コンテンツは、版元の発行告知やAmazon.co.jpの商品ページを参照くださいませ。

全130ページにわたる立派な本を出したということ自体もさることながら、県知事が文章を寄せていたり、自治体の名刺広告が載っていたりする点も、合唱王国ならではですね。


この本で太い柱をなすものと感じたのは、3つの座談会記事です。

コンクールで強豪校として知られる中学校・高等学校の合唱部で指揮した経験のある教師10名による『現役指導者が語る「合唱王国ふくしま」のいま』は集合写真1ページ+本文15ページ、「ゆうやけの歌」が今も語り継がれる『伝説の会津高校合唱部 安部哲夫先生時代の“黄金期”』は集合写真1ページ+本文11ページという破格の大ボリューム! あと1つの『「合唱王国ふくしま」の礎を築いた指導者たち』は集合写真1ページ+本文5ページ(+「誌上参加」と銘打った文章1ページ)も負けず劣らず充実の読みごたえでした。

いずれの座談会記事からも、県外から積極的に指導者を招いて学び、県内での交流にも力を入れ、社会全体への目配りを欠かさない、開かれた体制であることが伝わってきました。


ほかに印象深かった記事は、郡山市出身の作曲家・湯浅譲二氏へのインタビュー。

日本の合唱界に向けた提言の数々は、合唱界のメインストリームから距離のある立場からということもあってか、客観性が高いように思います。

ただ同時に、氏ならではの厳密さも見え隠れするように感じます。東京混声合唱団のことを「何でこんなに下手なんだろう」と思ったというほどのピッチ精度に対する要求あたりが、分かりやすい事例ですね。日本語歌唱の発音についての話題も、たとえば「いのち」という単語を「いンゥぬォオーウちイー」「いンのゥち」みたいに細分化して発音を指示した湯浅氏による合唱作品の譜面を見たことのある人なら、厳密さの一端として受けとめられるのではないでしょうか。


資料編として、各種コンクールや声楽アンサンブルコンテストの成績一覧表が計19ページにわたってまとめられています。欲をいうなら各回の指揮者と曲名と演奏者人数が記してあればより親切と個人的には考えますが、紙幅の制約を考えると無茶でしょうねえ。

巻末の「福島音楽家列伝」は合唱になじみの薄い作詞家・作曲家・歌手ばかりが取り上げられていて木に竹を接ぐ感が否めないのですけど、日本歌謡史的には興味深い観点での編集だと思います。


この記事を書いている時点でAmazonの商品ページを確認したら「9点在庫あり。(入荷予定あり)」とのことでした。

コメントする

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.


    ケータイ利用者さまへ

    当ブログは携帯電話から直接アクセスできます。コメントも可能です。

    なお、アクセントやウムラウトが付いたアルファベットや「髙(ハシゴ高)」などの文字を正しく表示できない携帯電話端末が存在するので、そういう文字は代替表記しています。

One in a Million Theme by WordPress theme