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第9回リリックホール コーラスフェスティバル

せきが住む新潟県長岡市では毎年12月の第2日曜か第3日曜に「リリックホール コーラスフェスティバル」というものをやっています。よその地域では合唱祭などと呼ばれがちな催し物です。今年初めて、それを聴きに出かけました。

開場は11時半、開演は正午。終演は17時半ぐらい。14時ごろと15時半過ぎに計2回の休憩をはさんでの3部構成で、今回は市内全域から35団体が出演しました。

出演者・スタッフ・来場者の皆様、長時間お疲れ様でした。


出演団体はおかあさんコーラスが大半を占めてました。童声合唱は3団体、うち1団体は小学生の男女混合カルテット。男声合唱は2団体。混声合唱の中には、男声2名とか3名に対し女声が2ケタというパートバランスの団体がちらほら。


曲目はほとんどが邦人作品。複数の団体が取り上げていたのは、鈴木憲夫「二度とない人生だから」、三善晃「雪の窓辺で」、木下牧子「白いもの」、いきものがかり(鷹羽弘晃編曲)「YELL」。

ミュージカルナンバーや歌曲のアレンジものを邦訳の歌詞で歌った団も結構ありましたね。

数少ない海外のオリジナル合唱曲が個性あふれる曲ばかり。まさか合唱祭的イベントで耳にするとはと思った曲もありました。興味深いので列挙してみます。

  • コーラス野の花:
    Giovanni Battista Pergolesi「Stabat Mater」より「Fac, ut ardeat cor meum」
  • コール・メグ:
    Wolfgang Amadeus Mozart「Ave Verum Corpus」
  • 「も」の会:
    Boris Ord「ADAM LAY YBOUNDEN」、Robert Pearsall「Lay a garland」
  • 混声合ラ・ルシオル:
    John Rutter「THE MUSIC’S ALWAYS THERE WITH YOU」
  • 長岡市民合唱団:
    Carl Orff「Catulli Carmina」より「いつまでも!」ほか、
    Carl Orff「Carmina Burana」より「おお、運命の女神よ」
    今年5月にやった定期演奏会の再演曲ですね)
  • 長岡混声合唱団:
    Haendel「Messiah」より「Hallelujah!」

ユニークだと思った演目は、ピアノ以外の楽器とのコラボレーション。混声合唱団グリーングラスはフルートと共演しましたし、アソカ ジュニアという児童合唱団はステージ前半で歌の代わりにメンバーがハンドベルを鳴らしていました。


この種のイベントは、合唱団によって参加する姿勢がさまざまなです。たとえば、趣味として歌うにあたっての一区切りとして扱っている団とか、日ごろの練習の成果発表として歌う団とか、普段の定期演奏会と分け隔てない力の入れ方で臨む団とか、定期演奏会やコンクールの前哨戦もしくはウォームアップとして臨む団とか。今回のコーラスフェスティバルも同様に見受けられました。そこらへんを踏まえ、個々の演奏に関する論評は差し控えることにいたします。

全体の傾向だけ書いておくと、声が客席まで届いている団とそうでない団との違いが如実にあらわれていたという印象です。

リリックホールのコンサートホールは息が流れていない歌唱でも建物が共鳴をある程度サポートしてくれるんですが、息の流れがよい演奏はサウンドが増幅されるので、結果としてボイストレーニングの行き届き具合が聞き取りやすくなっているように感じました。


この催し物の特徴の一つは司会進行役がいること。いよくあきら氏が各ステージの合間に登場し、直前の演奏に対する感想コメントや、次に出てくる団体の紹介をしゃべっておられました。NHKのど自慢の進行スタイルを思い浮かべてもらえると分かりやすいでしょう。

司会者がいると知った当初は違和感をおぼえましたが、実際に目にすると先入観ほどの野暮ったさはなく、むしろ出演者入れ替わりの合間がダレないという効能があり、これはこれで面白いものです。


イベントのマネージメントがらみで引っかかったこと。

本編が正午から17時半までというのは、フェスティバル全体を通して鑑賞したい人にとっては聴き疲れを起こしやすく、さらに昼食時間が確保しづらい点でデメリットの多い時間設定です。朝10時ぐらいから始め、昼食休憩を1時間〜1時間半ほど、第2部と第3部の間の休憩を20分ぐらい取り、4時半か5時頃に終演というスケジュールのほうがよいのではと思います。自分の知り合いが出るステージだけつまみ食いするお客さんにとってはどうでもいいんでしょうけど。

いつ休憩が入るかプログラムパンフレットに明記されてないのも不親切。

プログラムパンフレットといえば、歌詞の作者がすべて「作詞」と表記されていたのは好ましくないです。声楽の世界では「作詞」「作詩」が明確に区別されており、今回の演目でも大半の曲が「作詩」と書くべきものでした。簡略に説明すると、「作詞」は作曲されることを目的にしたlyric作り、「作詩」は作曲されるという前提がなく文字だけで読まれるために発表されたpoem作りという違い。

あ、団体個別について1点だけ。シューベルトの「菩提樹」を取り上げたコーラスぼだい樹。パンフレットにはわざわざ「英訳/Basil Swift」と書いてあるにもかかわらず、実際には日本語詞で歌ったように聴こえました(聴き違いならごめんなさい)。


コンサートのフィナーレとして、35ステージ目に長岡混声合唱団を指揮した福島章恭氏のタクトにより、同団と長岡少年少女合唱団と客席一同で文部省唱歌「故郷」を唱和しました。プログラムパンフレットに歌詞カードが挟み込まれており、客席は主旋律を歌うという趣向です。一同が一緒に歌う企画は、合唱人には嬉しいですよね。

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