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三善晃編曲『唱歌の四季』にまつわる折々

昨日1月10日は、三善晃氏79歳のお誕生日だったそうですね。ちょうど今年度せきは2度ほど氏の代表作の一つ『唱歌の四季』を歌ったので、この曲集についてアトランダムに書いてみます。

なお、2009年10月22日付で「あさって歌う2つの民謡合唱曲」と題し、混声合唱のための『五つの日本民謡』より「佐渡おけさ」「ソーラン節」について記しました。ご興味のある方はどうぞ。



この編曲集は、混声4部合唱+2台ピアノ版と、同声(童声・女声)3部合唱+1台(2手)ピアノ版が広く知られています。他、合唱なし2台ピアノ版が出版されていますし、未出版のヴァージョンだと、男声4部合唱+1台(2手)ピアノ版や、合唱とピアノの版にオルガンを加えた編曲も存在します。ついでに、童声合唱とピアノのために書かれた『唱歌の四季 II』という続編が2002年に作られています。


男声4部合唱とピアノのためのヴァージョンは、2004年5月9日「第3回東京六大学OB合唱連盟演奏会」で、立教大学グリークラブOB男声合唱団(以下「OB男声」と略)により高坂徹氏の指揮で初演されました。せきも出演者のひとりだったので初演と断言できるわけです。この実演音源は、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団公式サイトの「演奏資料館」→「OB合唱団」からRealPlayerで聴けます。

かねてから『唱歌の四季』同声3部版は男声合唱でも演奏されていました。ただ、OB男声が取り上げる際、どうも同声3部版は男声合唱だと演奏効果が挙がりにくいということで、男声4部に最適化させた形で歌いたいということになりました。まず技術系スタッフが混声版の要素を取り入れたトランスクリプションの原型をこしらえ、委嘱活動でつながりのあった法政大学アリオンコールのOB会による仲介のもと三善氏ご本人に譜面を見ていただき演奏許可を求めたところOKの返事をもらい、後日ご本人からいくつか加筆修正が記された譜面が届いたという経緯だそうです。かつて法政大学アリオンコール現役が『三つの時刻』復刻版を初演するにあたり、紛失していたピアノパートを沼尻竜典氏・小沢さち氏が採譜し三善氏に仕上げてもらったのと似ていますね。

第3回東京六大学OB合唱連盟演奏会が『唱歌の四季』男声4部版初演にあたるということはあえてPRされず、ピアニストの久邇之宜先生が寄稿なさったメッセージ文でちらっと「書き下ろしていただいた編曲だ」と記されている程度でした。いろいろ事情があるようですが、当時せきは郷里長岡に活動の本拠地を移していて顔を出す頻度が下がっていた上、当方の不調法で疎遠になりだしていたため(そしてこれが、少なくとも現時点では、せきがOB男声に参加した最後のステージとなっている)、立ち入ったことが分かりません。

この版は、2008年の「法政大学アリオンコール第58回定期演奏会」現役OB合同アンコール「夕焼小焼」が初めての再演のはずです。練習の模様がYouTubeで公開されています。

曲集全曲の再演は「慶應義塾ワグネル・ソサィエティーOB合唱団定期演奏会2011」第1ステージが初めてと思われます。


音楽之友社の混声版『唱歌の四季』紹介には、1台ピアノと共演したい場合は同声版『唱歌の四季』に載っているピアノパートを転用可能な旨が記されています。ただ、混声4部+1台ピアノ、あるいは同声3部+2台ピアノで共演してみると、「朧月夜」イントロや「茶摘」繰り返しなどに異同があって、予備知識がないと戸惑います。そこらへんの違いについて出版譜に註釈(メモ程度ででも)をつけていただけると、有り難がる人が結構いらっしゃることでしょう。

「茶摘」については「日本の」の最低声部が、混声4部版と同声3部版・男声4部版で異なっています。前者はC-C-C-C、後者はC-C-Cis-Cis(男声4部版は長2度高く移調されているのでD-D-Dis-Dis)です。せきが今年度『唱歌の四季』を混声で歌ったとき、この「日本の」で男声4部版とゴッチャになって困ったものでした。確かピアノもこれに連動して動きます。統一したほうがよさそうに思いますが如何。


追記

2014年1月26日と同月31日、主に男声4部版について加筆訂正しました。

なお、2014年1月初めにYouTubeで動画が公開された「浦安男声合唱団演奏の夕焼け小焼け」は、冒頭の低声の動きからみて、前述の男声4部版の再演という可能性が考えられます。ただし中間部が若干簡略化されているようです。

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