合唱団ユートライと混声合唱団 鈴優会のジョイントコンサートを聴きに、新潟市音楽文化会館ホールへ出かけてきた。
終演から2か月以上あいてしまい、すみません。
前回の2015年5月10日には「第1回」がなかったみたいだが、今回はナンバリング有。新潟市だけの公演なのは前回同様。
オープニング:両団団歌
- 合唱団ユートライのうた
- 作詩・作曲:関根京子/編曲:名島啓太
指揮:中林牧子/合唱:合唱団ユートライ - 鈴優会団歌「鈴の音のハーモニー」
- 作詩:鈴優会/作曲:堀内貴晃
指揮:市原俊明/合唱:混声合唱団鈴優会
両団体とも前回と指揮者が異なる。鈴優会は団内の体制変化によるものであろう。市原さんの指揮は、やたらテンポがルバートするのが特徴的。ユートライは本来だと前回同様トレーナーの佐藤匠さんが指揮しそうなものだが、佐藤さんは当時体調不良だった模様。客席にはいらしたが、本調子ではなさそうな顔色がやや気がかり(もっとも、7月初めに姿を見かけたときはすっかり元気を取り戻した様子で一安心)。
第1ステージ:J.S.Bach 2群合唱のモテット
- 作曲:Johann Sebastian Bach
指揮:名島啓太/合唱:2団体合同(以降も同じ)
- Der Geist hilft unser Schwachheit auf (御霊はわれらの弱きを) BWV226
- Komm, Jesu komm (来たれ、イエスよ、来たれ) BWV229
今回のプログラムは無伴奏宗教音楽特集。「Komm, Jesu komm」は前回の再演で、もう1曲が新曲。どちらも2群合唱のための曲。
第2ステージ:Fest- und Gedenksprueche (祝辞と格言) Op.109
- 作曲:Johannes Brahms
- Unsere Vaeter hofften auf dich (私達の祖先はあなたに望みをかけました)
- Wenn ein starker Gewappneter (強く武装した人が)
- Wo ist ein so herrich Volk (これほどに大いなる民がいるだろうか)
昨年のブルックナーにかわり、今回はブラームス。こうしてみるとドイツものが多い。
演奏は、いつもながら様式感と構成を十二分に心得たもの。
第3ステージ:名島啓太 宗教音楽
- 2群合唱のための「Ave Maria」
- 作曲:名島啓太
- ミサ曲第1番『日本から』
- 作曲:名島啓太
- Kyrie
- Gloria
- Sanctus 〜 Benedictus
- Agnus Dei
「Ave Maria」は今回のために書き下ろされたもの。なかなかきれいな響きだったような。
ミサ曲第1番「日本から」は、前回の演奏会リポートで《今年の鈴優会さんの定期演奏会で書き下ろし新作が初演される予定だとか》と記した「書き下ろし新作」。さまざまなエッセンスがごちゃ混ぜに取り込まれているあたり、荻久保和明や千原英喜あたりを連想した。
余計なことかもしれないが、そのうち三善晃作曲『蜜蜂と鯨たちに捧げる譚詩』なんて取り上げないものかな。
アンコール
- 『Furusato 故郷 〜5 Arrangements of Japanese Songs』より Furusato 故郷
- 作詞:高野辰之/作曲:岡野貞一/編曲:Bob Chilcott
指揮者のスピーチでは「アンコールとして文部省唱歌『故郷』を歌います」程度の紹介。第1回コンサートでも演奏された編曲ということは、あとで当ブログの記事を確認して分かった。つくづく記憶力が衰えたものである。
末筆ながら、出演者・スタッフ・来場者の皆さん、お疲れ様でした。