一昨日8月28日、コールサルという混声合唱団のツイッターアカウントから青天の霹靂というべき情報が発信されました。
訃報
音楽家として国内外で活躍されていた西村英将さんが、8月26日、御病気のため逝去されました。療養中でも練習に来てくださり、たくさんの学びを与えてくださいました。もう一緒に歌えないことがただただ哀しく無念です。本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。
Chorsal一同— コールサル@9/2四国コンクール???? (@chorsal) 2018年8月28日
西村氏はご自身のブログで【備忘録】 西村英将 合唱作品作曲リストというものをまとめておられます。逝去を受けて今後ブログのアカウントが閉鎖される可能性があるので、魚拓よろしくarchive.todayとInternet Archive: Wayback Machineに動態保存しておきました。載っている作品は2014年までで「今後の作曲予定」にリストアップされた作品がどうなったかは存じません。もう新作が生まれないというのは残念なことです。
西村氏と面識はありません。お名前は、ウェブサイト更新履歴を除くと当ブログに2度ほど登場します。
1度目は、2009年5月1日付け記事「ファーストジャパニーズ」。氏が出演したTV番組の視聴記録です。エストニア国立男声合唱団員としての姿が紹介されました。ここに出てくる編曲作品「Haal」の情報は、もちろん「日本の絶版・未出版男声合唱曲」にも載せています。
エストニアで活動する合唱人・西村氏は歌い手や作曲だけでなく、日本で書かれた様々な合唱曲をエストニアに紹介したり、松原千振氏らと連携をとってエストニアの合唱団の来日公演実現に向けて尽力したりなどもしておられたようです。
2度目は、2012年1月8日付け記事「林光氏 逝去」。林作品が演奏された2004年のアジアユース合唱団コンサートや、このときのアジアユース合唱団メンバーに西村氏がいることに言及しています。
西村氏を一員とするアジアユース合唱団の演奏を聴いたことは他にもう1度あります。りゅーとぴあ新潟市芸術文化会館コンサートホールで2006年8月11日に行われた「アジアユース合唱団2006演奏会〜アジアから歌う世界のうた〜」新潟公演です。ただし客席ではなくステージリハーサルと舞台袖だったように記憶しております。この新潟公演に賛助出演するため新潟ユース合唱団が結成され、私もそのメンバーのひとりでした。
あ、最後にアンコールとして、新潟アジア文化祭テーマソング「旅立つ朝に」(三枝成彰作曲、松原千振指揮)を合同で歌ったのでした。西村氏とはいっぺん舞台上でご一緒したんですね。
この新潟公演、および前日の小出公演で、西村氏による書き下ろし新作「加茂松坂」が初演されました。新潟県加茂市で歌い継がれる民謡を題材にした混声合唱曲です。私はこれを聴いて川原で夕涼みみたいな情景を感じたような記憶があります。
西村氏はツイッターアカウント @mixedchoir2000をお使いでした。私とは相互フォロー関係で、何度かやりとりしたこともあります。
SNSやBBSでの西村氏は現体制支持寄りの政治思想に基づく発言をしばしばしていました。たとえば百田尚樹氏や高須克弥氏あたりに近いかな。合唱業界の作曲家や指揮者は現体制に批判的な人が結構いらっしゃるようですが、その中で西村氏のスタンスは異質だったようです。
ここ1年ちょっとツイートがペースダウンし、治療のために日本に帰国しているというツイートの割合が増しているようなのが、なんだか気にかかっていました。でも、まさか……。少しでも自分とつながりのあった御方が世を去るというのは切なくて寂しいものです。
改めて西村氏のご冥福をお祈り申し上げます。どうぞ安らかに。