12/11は演奏会2連荘。この記事では、その前半戦である、新大室内合唱団(以下カンマーと略)の第30回記念定期演奏会について書く。カンマーの演奏会へ伺うのはお初。
同じ日に昨年お邪魔したリリックコーラスフェスティバルの第10回もあったけど、このイベントは当日パンフレットを見ないと部外者には出演順が分からず、時間の調整が難しい。今回は失礼し、えちごコラリアーズ関係者の出る演奏会がある新潟へ行くことにした。
会場の新潟ユニゾンプラザも初めて行く場所だったので余裕をもって出たら、13時15分過ぎに到着。13時半開場・14時開演だったが、駐車場があまりないのでギリギリだと車の置き場所に困ったであろう。早目に着いたのはかえって良かった。
2階のホールに行き、当日券を購入。
大学合唱団の演奏会というと、エールと称し、自校の校歌・カレッジソングやクラブソングなどを歌うコーナーを冒頭に行うものが多い。緞帳が上がった。おや、箕輪先生が指揮してる。外国語だ。そうか、カンマーの定期演奏会ではエールをやらないのか! いきなり第1ステージからの開演。
I. アカペラステージ
- Amor vittorioso
- 作曲:Giovanni Gastoldi
指揮:箕輪久夫(以下も同じ) - O quam gloriosum
- 作曲:Jacobus Vaet
- Hodie Christus natus est
- 作曲:Luca Marenzio
- Le chant oyseaux
- 作曲:Clement Janequin
- Ecco mormorar l’onde
- 作曲:Claudio Montiverdi
- Jo mi son giobinetta
- 作曲:Claudio Montiverdi
ルネサンスのモテットやマドリガル。今年度全日本合唱コンクールで演奏した課題曲G1のVaet以外は、箕輪先生がしばしば取り上げるレパートリー。
最初の2曲だけ暗譜、あとは譜持ちでの演奏だった。ルネサンスものは伝統のひとつだけあって、堂々としたステージ。
II. 学指揮ステージ
- 44わのべにすずめ
- 原詩:ダニエル・ハムヌス/訳詩:羽仁協子/作曲:木下牧子
指揮:大野雅夫(2年) - メドレー宇宙戦艦ヤマト
- 作詞:阿久悠/作曲:宮川泰/編曲:猪間道明
指揮:新保郁恵(3年)/ピアノ:石川潤(4年) - 鴎
- 作詩:三好達治/作曲:木下牧子
指揮:斉藤可奈子(4年) - ヒスイ
- 作詩:寺山修司/作曲:信長貴富
指揮:斉藤可奈子(4年)
Soprano3年の団員が司会進行役を務めたオムニバスステージ。指揮者によってサウンド、とりわけ音の重ね方やハーモニーの作り方が違うことに驚いた。
「メドレー宇宙戦艦ヤマト」では、指揮者がヤマト(をダンボールで貼りつけた台車)に乗って入退場したり、一同がアニメに出てくる敬礼をしたりなど、ちょっとした演出が加わった。
III. OB・OGステージ 〜佐藤さおり作品集〜
- さくらのはなびら
- 作詩:まど・みちお/作曲:佐藤さおり
指揮:箕輪久夫(以下4曲も同じ) - 雪がふる
- 作詩:まど・みちお/作曲:佐藤さおり
- またね
- 作詩:山田ゆきえ/作曲:佐藤さおり
指揮:箕輪久夫/ピアノ:久保田瑞穂(以下2曲も同じ) - 天空
- 作詩:山田ゆきえ/作曲:佐藤さおり
- 地球の歌
- 作詩:米田幸恵/作曲:佐藤さおり
佐藤さおり氏はカンマーOGの作曲家およびオルガン奏者で、2002年よりフランスに留学中。ちなみにせきと同期にあたる。残念ながら演奏会にはいらっしゃらず。
このステージは現役OBOG合同演奏。世代を超えた結びつきの強さが感じ取れた。欲を言えば、出演者が他のステージの倍以上いたんだから、ピアノは小開でなく半開か前開にしてもよかったかな。
ついでながら、プログラムでは作詩者のお名前が「まどみちお」と記されていたが、この方のお名前は姓名を中点で区切るのが正式な表記。
IV. どちりなきりしたん
- 混声合唱のための『どちりなきりしたん』よりI〜IV
- 作曲:千原英喜
指揮:箕輪久夫
第3楽章は今年度全日本合唱コンクールで自由曲として取り上げたが、その全曲演奏。といっても全5楽章中プログラムに載せていたのは第4楽章までで、終楽章「エピローグ〜アヴェ・ヴェルム・コルプス」は本編でなくアンコールとして演奏された。
そしてエンディングは、第3ステージでも歌った「またね」。今や演奏会クロージングテーマとしても定着した愛唱曲とのこと。前方の客席にOBOGが陣取り、再びステージ上の現役と一緒に歌った。
出演者、スタッフ、来場者の皆様、お疲れ様でした。
全ステージを通じて、この団はパートごとのキャラクターが明確だったように思う。たっぷり鳴らすSoprano、かっちり支えるBass、場面によってバランスをうまく加減するAlto、まとまりのよいTenor。
終演後、えちごコラリアーズ関係者や、レディースクワイヤJuneのお姉さま方としばし語らったのち、後半戦・第47回新潟大学合唱団定期演奏会会場の新潟県民会館へ。
実はカンマー演奏会パンフレットに挟み込んでいただいたのが、えちごコラリアーズ「White Day Concert 2012」チラシ正式版の初お目見え。ユニゾンプラザ駐車場を出る前に、藤田代表からチラシを分けてもらう。なお、チケットはまだ(恐らく今週末に刷り上がる予定)。